家族性大腸ポリポーシス患者と家族の会 - ハーモニー・ライン


ハーモニー・ラインについて
家族性大腸ポリポーシス(家族性腫瘍)とは、大腸がポリープだらけになる病気です。

私は平成5年(1993年)3月15日兵庫医科大学で手術を受け大腸を全部摘出し、直腸も肛門から約3cm残してとりました。人工肛門をつけることなく、一度の手術で終わりよかったのですが、術後は排便の回数も多くて大変でした。

同じ年の12月26日親戚の不幸で岡山に行く途中、強烈な腹痛におそわれ救急車で赤穂市の赤穂中央病院へ運ばれました。はじめ、胃けいれんと思っていたのですが、急性膵炎と診断され絶対安静で、一晩様子を見て結果によっては膵臓を摘出すると言われました。何とか落ち着いてきて28日に兵庫医科大学へ転院できました。

この手術・入院生活の中で自分の人生・仕事など様々なことについて、いろいろ考えさせられました。家族を大切にし、社会の役に立つことを少しでもするように生かされたのではないかと感じました。本当に人生観が変わりました。

術後の体調面ではいろいろと悩みました。現在も悩むことがあります。こんな時、力になってくれるのは家族を含め、自分のまわりにいる人たちです。そして同じ悩みを持つ者同士集まって、話をするだけでも気が紛れるのではないかと思いました。特にこの病気は、患者の家族へ遺伝する確率が50%と高いため、家族も同じ悩みを抱えてしまい、家族と患者の心の負担は他の病気以上だと思います。そのためにカウンセリングの必要性を痛切に感じていました。

外来診察のおり、主治医の宇都宮先生からアメリカではほとんどの病気に患者会があり、またそこには患者だけでなく医療関係者やカウンセラーの方など様々な分野の人で構成されていることをうかがいました。まさに私の思いと同じ組織だったので、うらやましく聞いておりました。感想を求められたので、私の気持ちを話しましたところ、宇都宮先生は私に「それなら君が作ればいいのでは」と言われました。

このようなことから、呼びかけの文章を作り、賛同していただいた方と発会に向けて動き始めました。

会の名称は大腸全摘・直腸もほとんど摘出する手術を最終的に受けるため、
大腸を全摘した身体が手術前と同じ生活を取り戻すように願い「ハーモニー」
患者とその家族・身体の不自由な人、医療関係者の方など全ての人が繋がる「ライン」という意味が込められています。
病気を抱える人・身体の不自由な人と健康な人との共生社会の実現を目指しています。

そして平成10年(1998年)1月17日(土)に発会総会と親睦会を開催しました。

この期日については、強い思い入れがあります。兵庫県で開くこととメンバーの中にちょうど3年前の「阪神淡路大震災 」で被災された方やその時家族を亡くされた方もおられたので、この震災をハーモニー・ラインの発足と併せて忘れず、震災を乗り越えたエネルギーを私たちも見習っていきようという主旨です。

同じ病気の方、およびこの病気に関心をお持ちの方は、是非お気軽にご参加ください。
会員一同お待ちしています。

ハーモニー・ライン
土井 悟


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